『ブレーメンの音楽隊』 |
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グリム童話のなかの一つです。 としをとって、ご主人に家を追い出された動物たちが、それぞれ自分たちの特長をいかして、協力しながら、どろぼうを退治するという、とてもおもしろいお話です。 |
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ブレーメンのおんがくたい むかし、とても はたらきものの ロバがいました。まい日、おもいふくろを こなひきごやへ はこんで、いっしょうけんめいはたらいて いました。 けれども、だんだん としをとって、もうしごとが おもうように できなくなって しまいました。 「この やくたたず、でていけ」 としとった ロバは、ごしゅじんから そう いわれて、おいだされて しまいました。 かわいそうな ロバには いくあてなどありません。そこで、かんがえました。 「そうだ! ブレーメンに いって、おんがくたいに はいろう」 そう おもった ロバは、げんきに あるき はじめました。 しばらく あるいて いくと、みちに うずくまっている イヌに であいました。 「こんな とこで どうしたんだね」 すると、イヌが こたえました。 「なあに、おれは としをとって、もう かりが できないように なったのさ。 それで、ごしゅじんは、もう おれなんかいらなく なったって わけさ」 「わしと いっしょさ。それなら、ブレーメンに いって、おんがくたいに はいらないかい。わしは、ギターを ひくから、おまえさんは たいこを たたけば いいさ」 ロバに そういわれて、イヌも ブレーメンに いくことに しました。 しばらく いくと、こんどは びしょぬれの ネコに であいました。 「おやおや、いったい どうしたんだね」 ロバが たずねると、ネコは いいました。 「どうしたも こうしたも、うちの おかみさんときたら、としとって ネズミを とれなくなった あたしを、川に なげこむんだよ。 まったく ひどいもんだよ」 「かえるところが ないのなら、わしらといっしょに ブレーメンへ いかないかい」 そこで、ネコも いっしょに いくことにしました。 三びきが、一けんの のうかのまえを とおりかかると、オンドリが、こえを はりあげて ないています。 ろばが たずねました。 「おやおや、あさでもないのに いったい どうしたと いうんだい」 「わしは、としとって あさはやく おきられなく なってきた。だから、あしたは スープに されるって わけさ」 「これが、さいごの 一なきだ。おまえさんたちも よく きいておくれ、コケコッコー!」 「なんて、いいこえなんだ。わしたちと いっしょに ブレーメンへ いこうじゃないか。 こんな ところで しんでしまうより、ネコさんと いっしょに うたえば、すばらしいおんがくが できるぞ」 こうして、オンドリも いっしょに いくことに なりました。 ブレーメンへの みちのりは、まだまだ とおいので、そのよるは もりのなかで ねむることに しました。 ロバとイヌは、木のしたで、ネコとオンドリは 木のうえで。ところが、木のてっぺんに あがった オンドリは、とおくに いえの あかりを みつけました。 「あそこに いえのあかりが あるよ」 それを きいた みんなは、あかりを めざして あるきはじめました。 やっと、あかりのともるいえへ たどりつくと、一ばん せのたかい ロバが、まどから いえのなかを のぞきこみました。 なかでは、どろぼうたちが ごちぞうを たべながら、きんかを わけています。 「なにが みえるんだい」 イヌがたずねると、ロバは なかのようすを はなしました。 「わしたちも、その ごちそうを いただきたいもんだ」 オンドリが、そういうと、みんなは、どろぼうを おいだすための そうだんを はじめました。そして、とても いいほうほうをおもいついたのです。 ロバが、まどわくに あしをかけます。 ロバのせなかに、イヌが のります。 イヌのうえに、ネコが よじりのぼります。 さいごに、ネコのあたまに、オンドリがとびのります。 そして、みんな いっせいに なきました。 「いっせーのーでー、ヒンヒン! ワンワン! ニャーゴ! コケコッコー!」 そのこえの 大きい ことといったら ありません。それから四ひきは、まどを わって、いえのなかへと とびこみました。 どろぼうたちは、ばけものが でたと おもいこみ、いちもくさんに 森へと にげこんで しまいました。 それで、四ひきは、ごちそうを おなかいっぱい たべることが できました。 おなかが ふくらんで ねむくなった みんなは、じぶんが 一ばん きもちよく ねむれるばしょを さがしました。 ロバは、にわの わらのうえ。 イヌは、との うしろ。 ネコは、はいの のこった だんろのそば。 オンドリは、やねのうえ。 つかれていた みんなは、すぐに ぐっすりと ねむって しまいました。 そのころ 森の なかでは・・・・・・。 「なにも、あんなに 大さわぎして、とびだして くることは なかったんだ。だれか もう一ど、ようすを みてこい」 かしらに そういわれた こぶんは、しかたなく いえのようすを みにいきました。 いえは、ひっそりと しずまりかえって、ものおと ひとつ しません。 そこで どろぼうは、だいどころに はいって、マッチで あかりを つけようと しました。 「なんだ、まだ火が のこって いやがる」 ひかっている ネコの目を、のこり火と まちがえて、マッチを おしつけたから、さあ たいへんです。 おこったネコは うなりごえを あげて どろぼうに とびかかると、するどいつめでかおじゅうを ひっかきました。 「たすけてくれ!!」 にげだそうと、とぐちに むかった どろぼうに、こんどは イヌが かみつきました。 どろぼうは、あわてて にわへ とびだしました。すると、こんどは、わらのうえにねていた ロバが、うしろあしで おもいっきり どろぼうを けとばしました。 このさわぎで、目をさました オンドリは、やねのうえで、げんきよく なきました。 「コケコッコー!!」 このこえに おどろいて、大あわてで おかしらの ところまで たどりついた こぶんは、こういいました。 「お、おかしら たいへんです。あのいえには、おそろしい まじょが すんでいますぜ。 そいつは、おれのかおを するどい つめで ひっかきやがったんだ それに とぐちには、おそろしい おとこがいて、ナイフで、おれのあしを さしやがった。それから まだまだありますぜ。 にわには かいぶつがいて、そいつが ながいぼうで おれのことを おもいっきりなぐりつけたんだ」 「さいごには、やねの うえの さいばんかんが、にげようとする おれに むかって、 『どろぼうを ここに つれてこい』なんてさけぶのさ。もう、こりごりだ。 かしら、いますぐ、にげましょうや」 このはなしを きいた なかまの どろぼうたちは、いそいで 森から にげだしました。 そして、二どと そのいえに かえってくることは ありませんでした。 四ひきの ブレーメンの おんがくたいは、そのいえが すっかり きにいって、たのしいおんがくを かなでながら いつまでも、なかよく しあわせに くらしました。 |